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百聞は一見に如かず。小さい錠剤の方が飲みやすい?
先発品・後発品を比べてみた
いつもブログを見て頂きありがとうございます。やくちちです。
今日は製剤見本で頂いたファムシクロビル錠とレボフロキサシン錠を
先発品と見比べてみようと思います。
クラビット錠とレボフロキサシン錠
まずは、500mg第一三共のクラビット錠と在庫のあるレボフロキサシン錠「トーワ」
製剤見本で頂いた小林化工のレボフロキサシン錠「MEEK」を比べてみます。
添付文書によるとそれぞれの錠剤の大きさは以下の通りです。
- レボフロキサシン錠500mg「トーワ」:長径18.2mm・短径8.2mm・厚さ5.1mm
- レボフロキサシン錠500mg「MEEK」:長径15.7mm・短径7.6mm・厚さ5.8mm
- クラビット錠500mg:長径16.2mm・短径7.9mm・厚さ5.6mm
画像ではそれほど違いがわからないかもしれませんが
実際に横に並べてみると、『MEEKの錠剤が小さいな〜』という印象を受けます。
加えて、レボフロキサシン錠500mg「MEEK」は20錠包装があるのが魅力的です。
ファムビル錠とファムシクロビル錠
次に2017年12月に発売予定のファムシクロビル錠を先発品(マルホのファムビル錠)と比較です。
- ファムシクロビル錠250mg「KN」:直径:9.1mm・厚さ4.4mm
- ファムビル錠250mg:直径:10.1mm・厚さ4.6mm
- ファムシクロビル錠500mg「KN」:長径:15.6mm・短径7.6mm・約5.7mm
250mgは先発品と比較して1割ぐらい小さいようです。
先発は刻印が打刻ですが、KNは印字してあったり
PTPシートにも製品名と規格の文字が大きくて見やすいような気がします。
他のメーカーを含めたファムシクロビル錠250mgの大きさ
製品名 | 250mg(直径×厚さ) | 500mg(長径×短径×厚さ) |
---|---|---|
ファムシクロビル錠「DSEP」 | 9.1mm×4.4mm | 15.6mm×7.6mm×5.7mm |
ファムシクロビル錠「JG」 | 10.1mm×4.4mm | なし |
ファムシクロビル錠「YD」 | 10.1mm×4.4mm | なし |
ファムシクロビル錠「サワイ」 | 9.1mm×4.6mm | なし |
ファムシクロビル錠「タカタ」 | 9.6mm×4.8mm | なし |
ファムシクロビル錠「トーワ」 | 9.6mm×4.4mm | なし |
ファムシクロビル錠「ファイザー」 | 10.1mm×5.1mm | なし |
ファムシクロビル錠「日医工」 | 10.1mm×4.4mm | なし |
ファムシクロビル錠「KN」 | 9.1mm×4.4mm | 15.6mm×7.6mm×5.7mm |
ファムシクロビル錠「共創未来」 | 9.6mm×4.8mm | なし |
ファムビル錠(先発品) | 10.1mm×4.6mm | なし |
何より、後発品には500mgの規格があるのも特徴です(KNとDSEPの2社のみ)
2017年11月時点では後発品は帯状疱疹での適応しかありませんが
12月のジェネリック発売前後に『単純疱疹の適応も通るのでは?』と噂されています。
帯状疱疹だと250mgと500mg両方とも使えるけど、単純疱疹だと250mgしか使えない(500mgを半分に割れば使えるけど)
患者さんの利便性と在庫金額・スペースの折り合いをどうやってつけようかな
小さい錠剤はどうなのだろうか?
そもそも、『小さい錠剤ってどうなのだろう???飲みやすいの?』といつも考えています。
やくちちが2017年一押しのジェネリックメーカー『小林化工』は
錠剤の小型化など特徴のあるジェネリックを得意としているメーカーの1つだと思います。
錠剤の飲みやすさと扱いやすさ(ハンドリング)についての論文があるということで
教えて頂いたので少しだけ紹介。
【メモ】
錠剤の大きさが虚弱高齢者の服薬に与える影響―服薬模擬調査による検討―
三浦 宏子, 苅安 誠
公開日: 2007年11月30日https://t.co/DqAjA3dPjS— 薬剤師ときどき父(やくちち) (@yakutiti) November 9, 2017
簡単に言うと『直径が異なる 5 種のサンプル錠(6mm,7mm,8mm,9mm,10mm)を用いて,
錠剤を口に含む手前までの動作を被験者にしてもらい,その際の飲み込みやすさと取り扱い性について主観的評価を行うとともに,
取り扱い作業時間を計測した.』
虚弱高齢者に関する調査だけど、小さい錠剤は扱いづらい、大きい錠剤は飲み込みづらいって感じらしい。
7〜8mmぐらいが服用に適したサイズでは?と書かれていました。
ファムシクロビルに関してはやはり先発品の10mmよりは9mmの方が飲みやすいんじゃないかな?
ジェネリックを採用する時の1つの参考に・・・
新しくジェネリックを採用する時ってどんな基準で採用していますか?
チェーン薬局であれば、本社の指示や他店舗の採用・在庫状況で採用することが多いですかね〜
ある程度店舗に裁量が任されているようであれば
『安定供給(大手メーカー?)』『MRさんの訪問頻度』『価格(薬価差益)』などで決めるところも
多いような気がします。
判断の材料に錠剤の大きさ等の付加価値も入ると、患者さんが有難いと思ってくれるんじゃないかな?
一度小さい錠剤で飲んだ患者さんは大きくなるのを嫌がりますからね〜
こういうのも薬局の差別化になると良いと思います。
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