在庫を減らしつつ欠品しない包装の検討




当ブログで味見に使用している医薬品はメーカーからの製剤見本や自身に処方された又は購入した医薬品を使用しています。

また、医薬品を適正に使用するために医師・薬剤師の指示は必ず守ってください

以上の注意を守らずに使用して、健康に被害が発生した場合は、当ブログは一切責任を負えません。その際、治療が必要となった場合でも使用者の責任となりますので、使用方法には十分にご注意ください。

 

在庫を減らしつつ欠品しない包装の検討

管理薬剤師であれば必ず言われたことがあるであろうセリフ

「在庫(金額)を減らすように!」

来年の4月に実施される調剤報酬の改訂では
いつも以上に厳しい改訂になりそうなことが噂されています。

在庫削減』って言っていることは分かるんだけど
どうしても削減しきれない~という薬局(管理薬剤師)も多いのではないでしょうか?

そこで、今回は数ある薬の中でも根強い人気のクラビット錠(レボフロキサシン錠)を例に上げて考えてみたいと思います。

抗菌薬って処方増えていますか?

クラビットに限らず抗菌薬の使用って年々減っている印章がありませんか?

厚生労働省でも薬剤耐性(AMR:Antimicrobial resistance)対策のアクションプランを作ったり
ポスターやリーフレットを作成したりして啓発活動を行っています。

処方頻度は減っているとは言え、実際に処方されるのが抗菌薬です。
欠品は出来ないけれど在庫は極力減らしたいというのが現場の薬剤師さんが思うことではないでしょうか?

今は時々処方が出るから50錠包装で採用しているけど
今後、処方が減るとなると、発注点をどうしようかな~って考えますよね。

レボフロキサシン錠500mgの発売状況

2017年11月時点でのレボフロキサシン錠500mgの発売状況は以下の通り。
メーカー名はメディセオのOrder-epiで表示されている名前になっています。

先発品のクラビット錠、第一三共エスファのAG、その他ジェネリック各社が販売しています。
(33社)

注目したい3つの会社

数あるメーカーの中から在庫を減らすという点で注目したいのは以下の3社です。

  • レボフロキサシン錠500mg「MEEK」(小林化工)

  • レボフロキサシン錠500mg「タナベ」(ニプロESファーマ)

  • レボフロキサシン錠500mg「明治」(Meiji Seika ファルマ)

MEEKと明治は屋号が異なるものの、錠剤の長径・短径・厚さ・重量など完全に同じなので
多分同じところ(小林化工?)で製造されていると思います。

実はこの3社は最小包装が20錠包装なのです。

やくちち
小さい包装って素晴らしいですよね!

後発品は薬価が安いとは言え、レボフロキサシンは常時在庫をしておくのは
2~30錠あれば十分という薬局も多いかと思います(うちはそう)

在庫の細かい調整が可能なのも小さい包装の魅力の1つだと思います。
20錠包装のメーカーを採用すれば、箱を開けた時点で発注というルールだとして
最大在庫は「開封済み19錠」+「未開封20錠」の39錠の在庫です。

他社は最小が50錠包装での販売なので、動きの悪い薬の場合には
箱で発注した直後は過剰在庫になってしまう時期が発生します。

もちろん、在庫金額・出庫金額ABCをレセコンなどで算出して
高額医薬品(A品)の在庫管理を徹底するというのも重要な方法ですが
小さい包装を販売しているメーカーがあるんじゃないかな?』と考えるのも在庫削減の1つではないでしょうか?

薬価が複数ある場合には、安い薬価のメーカー(安定供給してくれるところ)を採用するだけでも
在庫金額は少しだけ減らせます。
(レボフロキサシンであれば、サンファーマ・アメル・サンド・ニプロ)

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