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【薬剤師が味見してみた】ジスロマック細粒小児用10%は
久しぶりに涙が出る味
某、T田製薬のMRさんにも「先発品は苦いらしいですね〜うちのは飲みやすいですよ〜」と言われている
ジスロマック細粒小児用10%
今回、味見をする機会があったので果敢にも挑戦してみました。
ジスロマックといえば3日飲んで1週間効く
ジスロマック錠・細粒といえば『3日飲んで1週間効果が持続するお薬』ですよね〜
(通常の用法の場合)
改めて用法用量もチェックしておきましょう。
- 深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎
→成人にはアジスロマイシンとして、500mg(力価)を1日1回、3日間合計1.5g(力価)を経口投与する。 - 尿道炎、子宮頸管炎
→成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1回経口投与する。 - 骨盤内炎症性疾患
→成人にはアジスロマイシン注射剤による治療を行った後、アジスロマイシンとして250mg(力価)を1日1回経口投与する。
多くの処方では2錠分1の3日分での処方ですが
泌尿器科とかレディースクリニックだと少し違う使い方もあるから要注意ですね。
色々な剤形・規格がある
- ジスロマック細粒小児用10%
↑今回味見した細粒小児用 - ジスロマックSR成人用ドライシロップ
↑流通が危なくなりそうなSR。いつかは味見してみたい - ジスロマックカプセル小児用100mg
- ジスロマック錠250mg
- ジスロマック錠600mg
↑バラしか販売されていない600mg
見てみたいです。 - ジスロマック点滴静注用500mg
インタビューフォームで半減期を見てみよう
改めてインタビューフォームで半減期を調べてみると・・・
単回経口投与後(500mg)の薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差、N=6/群)
t1/2 (h):61.9±9.4
半減期が2日以上なんですね(汗)
半減期が長いからこそ、3日間投与で1週間効果が持続となるのでしょう。
実際に味見してみた。
味見といっても分包品をばらした残りを手にとって舐めた程度なので
量としては0.1gとか0.2gとか微量だったと思います。
風味はパイナップル風味(公式にはパイン・オレンジミックス風味?)
『一瞬甘いかな?』と思うものの、時間の経過とともに苦味が出てきて
口の中に強い苦味が広がる。
時間がたってもボディーブローのように苦味が襲ってくる。
一言で言うと『まずいね』
クラリスロマイシンD.S「日医工」と同じレベルで苦味が強いです。
これは、後発品を選ぶべきお薬だと思う。
あまりに苦味が長く続くので軽く涙が出たのは内緒です。
画像で言うと
って感じ。マジで苦い。
メーカーさんも2004年に味の改良をしているものの
『甘みのコーティング』は口の中で味わっていると10秒もかからずに終了しちゃいます。
(数秒で飲み込めば苦味も少ないのかな?)
添加物
- 結晶セルロース
- 酸化チタン
- ヒドロキシプロピルセルロース
- ヒプロメロース
- タルク
- ステアリン酸マグネシウム
- アミノアルキルメタクリレートコポリマーE
- キサンタンガム
- L-アルギニン
- 香料
- サッカリンナトリウム水和物
- 黄色三二酸化鉄
- 三二酸化鉄
甘味料っぽいのはサッカリNaぐらいですかね?
コーティング次第の部分はあるにしても
あの苦味はサッカリンだけでは抑えきれないと思います。
味に関してインタビューフォームにも記載がある
味に関してインタビューフォームにも記載があります。
本剤は小児が確実に服用できるように主薬の苦味を防ぐためのコーティングが施してあるので、水又は牛乳等の中性飲料で速やかに服用すること。なお、酸性飲料(オレンジジュース、乳酸菌飲料及びスポーツ飲料等)で服用したり、噛んで服用した場合、また、調剤時につぶした場合には、苦味が発現することがあるので、避けることが望ましい。
〈解説〉
本剤の原薬である本剤水和物は苦味を有するため、本細粒剤では苦味を防ぐ目的でコーティングを施してある。本剤を中性飲料で服用した場合、飲料中または口腔内でフィルムコート層は溶解しないまま胃内に到達する。しかし、本剤を酸性飲料と共に服用した場合、一部のフィルムコートが溶解し、その結果、苦味が発現する可能性がある。その苦味によって小児が服用拒否したり、服薬量が守られない可能性がある。したがって、確実に服用できるように、水、牛乳またはアイスクリーム等の中性飲料で速やかに服用させる。酸性飲料(オレンジジュース、乳酸菌飲料及びスポーツ飲料等)で服用したり、噛んで服用した場合、また、調剤時につぶした場合には苦味が発現することがある。
これは、患者さんにお渡しする薬情の文書にアレンジして記載すると良さそうな内容ですね〜
まずい抗生物質の代表がクラリス・クラリシッドだとしたら
ジスロマック細粒は処方頻度が低いために登場しない魔王のような存在です。
処方頻度がクラリスロマイシンほど高くないので、有名じゃないだけで
味に関しては非常にまずい(苦い)です。
東和薬品のアジスロマイシン細粒の味見もしたことがあるので比べてみてね〜
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味見ページのまとめ
味見のまとめページを作ってみたのでよかったら見てね~