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カッコいい薬剤師からのラストメッセージ 二代目薬剤師が薬局を滅ぼす
カッコいい薬剤師からのラストメッセージ 二代目薬剤師が薬局を滅ぼす
タイトルが気になって、発売当初からずっと読んでみたいな~って思っていた1冊です。
しかし『紙媒体』でも『Kindle』でも2000円を超えていて
「もう少し安くなったら買いたいな~」と躊躇っていた1冊でもあります。
珍しくKindleのセールに含まれていた!
先日のKindleで半額セールの対象になっていたので迷わず買いました。(セールは既に終了)
「はじめに」の部分で著者の近藤剛弘氏がすでに亡くなっていることを知りました。
近藤氏の遺言となる一冊です。
この写真見たことありませんか?
過去の日経DIで、『寄稿している人が亡くなった』というのを読んだ当時は「ふ~~ん」ぐらいにしか思っていませんでした。
そして、この本を読み終わった後では
「日薬の会長になって薬剤師・薬局を改革してくれるであろう惜しい人を亡くした」という残念な思いでいっぱいです。
薬局は、大手チェーンと二代目薬局だけになっていくの?
自らも二代目薬剤師である近藤氏は本の中で
「薬局は、大手チェーンと二代目薬局だけになっていくでしょう」と言っています。
医薬分業がどんどん進んでいた時代とは違い、新規で分業する案件も少ないし、
診療報酬が減らさられる中、リスクを負って開業する若手薬剤師も少ない。
また医薬分業初期のころの開設者がそろそろ定年の年齢になり、世代交代で二代目薬剤師に薬局が引き継がれていく。
その薬局内に後継者(主に子供)がいればその人が引き継ぐでしょうし、いなければ大手チェーンへ売却を検討。
と連日報道されています。
これからも大手チェーンによる中小薬局の買収は続くでしょう。
小さい薬局が生き残る手はあるのか?
大手チェーンと同じことをやったら当然大手に負ける。
資本力もマンパワーも大手チェーンには敵わない二代目薬局が生き残るポイントとしては、
大手チェーンができないこと(地域に根差した、地域の人に求められる薬局サービス)を行うしかありません。
1人の患者さんのために取り組めるのが地元の小さな薬局のメリット。
本部がすべてを決める大手チェーンではできないことをやるのです。
本当の意味での『かかりつけ薬局』です。
『国も本気で「やる気のない薬局」「患者のためになる医療ができない薬局」は淘汰されていくような仕組みにしていくでしょう。』とも言っています。
うちの薬局は地域の人たちの健康のために何が出来るか?と自問自答中・・・
私は二代目ではないですが、今後の中小薬局の生き残る方法を考えろ!と強く言ってくれるような一冊だと思います。
後半部分は東日本大震災で宮城県に行った話が語られています。
本当に、日薬の会長をやってくれれば改革していたんだろうな・・・と残念で仕方ないです。
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