薬剤師の皆さん 薬局儲かってますか?




当ブログで味見に使用している医薬品はメーカーからの製剤見本や自身に処方された又は購入した医薬品を使用しています。

また、医薬品を適正に使用するために医師・薬剤師の指示は必ず守ってください

以上の注意を守らずに使用して、健康に被害が発生した場合は、当ブログは一切責任を負えません。その際、治療が必要となった場合でも使用者の責任となりますので、使用方法には十分にご注意ください。

 

最近の調剤医療費(電算処理分)の動向 平成28年5月号というものを厚生労働省が発表しています。とりあえず外用だけ抜粋。

○ 概要
(1) 平成 28 年 5 月の調剤医療費(電算処理分に限る。以下同様。)は 5,879 億円(伸び率(対前年度同期比、以下同様。)▲0.4%)で、処方せん 1 枚当たり調剤医療費は8,895 円(伸び率▲1.9%)であった。(→P.1~2)
調剤医療費の内訳は、技術料が 1,454 億円(伸び率 0.6%)、薬剤料が 4,414 億円(伸び率▲0.7%)で、薬剤料のうち、後発医薬品が 652 億円(伸び率 4.6%)であった。(→P.4)

(2) 薬剤料の多くを占める内服薬 3,648 億円(伸び幅(対前年度同期差、以下同様。)▲28 億円)を薬効大分類別にみると、総額が最も高かったのは 21 循環器官用薬の789 億円(伸び幅▲77 億円)で、伸び幅が最も高かったのは 62 化学療法剤の 131億円(総額 315 億円)であった。(→P.10)

(3) 処方せん 1 枚当たり調剤医療費を都道府県別にみると、全国では 8,895 円(伸び率▲1.9%)で、最も高かったのは京都府(10,776 円(伸び率▲0.8%))、最も低かったのは福岡県(7,775 円(伸び率▲2.7%))であった。
また、伸び率が最も高かったのは熊本県(伸び率 1.5%)、最も低かったのは福井県(伸び率▲7.0%)であった。(→P.27~28)

その他にもいろいろと細かいデータ(調剤医療費総額、処方せん枚数(受付回数)、処方せん1枚当たり調剤医療費(年齢階級別を含む))とか細かいエクセルの表があるので、
気になった部分だけピックアップしてみます。

注目したのは2つの表です。

資料のページ番号4に
【表Ⅰ-4】 処方せん1枚当たり調剤報酬別の内訳 (全年齢)

【表Ⅰ-4】 処方せん1枚当たり調剤報酬別の内訳 対前年度同期比 (全年齢)

というのがあります。

2ecec5d3b6c32948a11e3c21f051f3e6

平成23年度~平成27年度までと平成28年度は4月と5月の1枚当たりの調剤報酬の内訳です。

まず、注目すべきは技術料の推移。技術料って薬局にとっての利益(収入)そのものです。

薬価差益は中小では10%も取れていないでしょう。
なので、薬剤師や事務員の人件費(給料)や、店舗の家賃、レセコンや分包機のリース代金など多くをこの技術料を賄っているわけです。

1枚当たりの技術料をグラフにして見てみると・・・

be215965e0945f417c50a2bfc73f2e22

あれ・・・???思ったよりも減ってない、むしろ平成27年度が直近では一番高く、28年4~5月がその次に高いのです。

そこで、対前年度同期比をみてみます。

13edab05585a059dfd6d6ed36ee280db

調剤の医療費はずっとプラスが続いていたものの、28年度は最高だった27年度と比べるとマイナスになっています。 ▲が右の3列多いな・・・という印象。
そして、調剤技術料(特に調剤基本料)が大きくマイナス、薬学管理料が大きくプラス この意味が分かりますか?

東京都薬剤師会の石垣会長
【今回の改定のキーワードはかかりつけ薬剤師であって、「もの」から「人」へとシフトしつつ、行っていること」「行ってきたことを評価しようとする改定であると受け止められます】と言っております。

調剤技術料は処方箋を受けた時点基本的に発生する点数です。
調剤基本料は1なら41点、内服28日分調剤料なら1剤につき80点(3剤分まで)、向精神薬なら8点の加算・・・等です。

一方で、薬学管理料は服薬指導などを適切に行うことで初めて算定してよい点数です。

厚生局の個別指導でも、調剤技術料で指摘されるケースは少ないと思います。
検査用の薬なのに、調剤料を算定しているとか、同一成分で1剤としないといけないところを
2剤で算定している・・・等、誰が見ても間違っているというのが分かります。

薬学管理料は個別指導で徹底的に指摘される部分ですね。
しかも、何が正解なのか間違っているのかが非常にわかりにくい(むしろ指導官によって分かれる?)
この薬歴の記載内容(その服薬指導)では薬歴管理料は算定できませんとか、あ~しろ、こ~しろ、まぁ難癖つけられますね。

 

診療報酬改正のたびに、点数の合計自体は大きく下げずに、点数の割合を徐々に変更していき
改正のたびにハードル(やらないといけない点数)を高くしていくんですね。
そして、どこかで梯子を外すようにバッサリと点数を切られそうな気がしてなりません・・・

さぁ、みなさんは高くなったハードル超えられますか?

個別指導の指導内容を厚生局では「個別指導において保険医療機関等に改善を求めた主な指摘事項について」というページで公開しています。

定期的に目を通していますか?

関東信越厚生局 近畿厚生局 東海北陸厚生局 東北厚生局 四国厚生支局

 

個別指導ドキッとしたあなたには基礎からわかる服薬指導 第2版のリンクを貼っておきます。

毎日基礎から勉強だぁぁ!!!

面白かったらシェアしてね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ABOUTこの記事をかいた人

薬局に勤める平凡な薬剤師です。 大学を卒業してから14年間、町の調剤薬局で日々患者さんと触れ合ってきました。 コミュニケーションがうまく取れず怒られることも多かったですが、 最近では「感じがいいからこっちに来た」という有り難いお言葉を頂くまでに成長。 日々、地域の方の健康のお助けをしています。 そして4歳と2歳の父でもあります。