朝からお向かいのクリニック院長から電話が・・・
何かと思ったらヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%「日本臓器」についての電話でした。
「結構、良さそうだから使いたい」って言っていました。
整形外科なのでなかなか新薬が発売されず、新薬が定期的に発売される内科と比べるとかなり少ないイメージです。
直近1年だと、慢性腰痛症に適応の通ったサインバルタカプセルや
フォルテオ皮下注ぐらいかと思います。
お向かいで久しぶりに採用が増えるな~。
採用となると患者さんにもきちんと説明出来ないといけないので、メーカーさんや卸さんに情報を聞いたり
実際に自分で使ってみてその使用感などをお伝えしたいと思います。
Contents
成分はヒルドイドと同じ「ヘパリン類似物質」
ヒルドイドといえば一度は聞いたこと・使ったことがあるお薬ではないでしょうか?
今回発売になるヘパリン類似物質泡状スプレーはこのヒルドイドのジェネリック医薬品になります。
でも、先発品のヒルドイドには泡スプレーの剤形はありません。
2018年にヒルドイドフォームという泡状のスプレーが発売になりました。
先発(ヒルドイド)で発売している剤形は以下の4つ
- ヒルドイドゲル0.3%
- ヒルドイドソフト軟膏0.3%
- ヒルドイドクリーム0.3%
- ヒルドイドローション0.3%
- ヒルドイドフォーム(New)
処方されることが多いのはソフト軟膏とローション。
全体の9割ぐらいはこの2剤じゃないか?というくらい多い。
そこに今回登場した泡状スプレー。
保湿力・使い心地とか気になりませんか?
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ヒルドイド(ヘパリン類似物質)って乾燥肌のお薬だけじゃないんです。
皮膚科で乾燥肌(保湿用)で処方されるケースが多いかと思いますが
実際には色々な病気に使えるんです。
ヘパリン類似物質外用泡状スプレーの適応症は以下の通り
血栓性静脈炎(痔核を含む)、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注
射後の硬結並びに疼痛)、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、
進行性指掌角皮症、皮脂欠乏症、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・
血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)
と皮膚科だけでなく整形外科でも使えそうなお薬なんです。
だからこそ、お向かいの整形外科の先生からお電話を頂いたのです。
平成28年12月9日に3社から発売になりました
ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%「PP」(ポーラ)
ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%「ニットー」(日東メディック)
ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%「日本臓器」(日本臓器)
の3社です。
メーカーごとに得意な診療科があり
ポーラは化粧品での実績やルコナック爪外用液など皮膚科のお薬を作っていることで皮膚科にプロモーションしそうですし、
日本臓器はノイロトロピンという痛み止めを発売しており整形を開拓しそう。
日東メディックは・・・よくわからん。
それでも正直言って3社とも大手製薬メーカーのように販売力が決して強くない会社です。
ヘパリン類似物質外用泡状スプレーを1プッシュするとこんな感じ
1プッシュしてみたところ大体こんな感じ。
見た目は泡ハンドソープの泡みたいになっています。
お値段(薬価)はどれも同じ
薬価は3社とも1g14.70円(100gなので1本1470円)
1本で250プッシュ使えます
1プッシュで、手のひら約2枚分ぐらいの面積をカバーでます。
実際にMRさんに塗ってもらった感じでは、私には半プッシュで手のひら2枚分ぐらいがいいかな?って感じです
(よく言えば保湿力がある、悪く言うとべたつく感じあり)
※私が乾燥肌では無いからだと思いますが……
泡タイプなのでヒルドイドソフト軟膏と比べて伸びはかなり良く
背中など広い範囲をしっかりと保湿するには適していると思う。
患者さん(高齢者)に使った様子を聞くとかなり良さそう
「使ってすごく良かった!」「すごくしっとりする」という声をよく耳にします。
特に高齢者は冬場に乾燥がひどくなるケースが多いので、しっかりと保湿力のある塗り薬を使うのが良いと思います。
患者さん向け 使い方(使う時にはよく読んで使いましょう)
(お薬の箱に同封されています)
使うときの注意点
本体や使い方の紙にも記載がありますが使用上の注意は以下の3点
- 振らない
- 逆さにして使用しな
- スプレー部分を水洗いしない
日本臓器のには本体に記載があるのですが、他の2社のはどうなんだろう?
ちょっと気になるところです。
使ってみてちょっと気になる・・・
使った後暫く放置しておくと、キャップの内部が結露のようになってとってもヌルヌルする。
ティッシュなどで拭き取るんですが、使った後にキャップをして保管しておくとまた同じような状態になります。
↓のように結露みたいになる
スプレー本体の部分もお薬で全体的に濡れたような感じ
ヘパリン類似物質外用スプレーでも同じようになるんですが、泡状スプレーはキャップが大きいので結露しているのが目立つ。
使っているとちょっと気になります。
夏場は冷蔵庫で冷やすと気持ちいらしい
MRさん情報によると夏場にヘパリン類似物質外用泡状スプレーを冷蔵庫で冷やすと
”ひんやり”として塗った時に気持ちいいらしいです。
φ(..)メモメモ
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2019年には大きな200g包装が出るらしい
2019年にはポーラファルマさんから200gの大きな容器で発売されるらしいです。
製品の画像はまだウェブサイトには公開されていませんでしたが
泡状のハンドソープのような容器だそうです。
販売包装は200g×3本だそうで、薬局の在庫は増えてしまうかもしれないけれど
自宅用に200g、持ち運び用に100gという使い分けになるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも面白いジェネリック医薬品を見つけたら記事にしたいと思います。
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