高コレステロール血症治療に注射剤!?(プラルエント皮下注)
完全ヒト型抗PCSK9モノクローナル抗体・・・話題のモノクローナル抗体がついにコレステロールの治療薬としても登場したのか!?とちょっと驚きです。
何だか、モノクローナル抗体=抗がん剤というイメージを勝手に持っていました。
販売はランタスでおなじみのサノフィ株式会社です。
( 効能又は効果 )
家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症ただし、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分な場合に限る。
内服(スタチン)で効果が不十分な症例に使用可能ということのようです。結構、潜在的な患者さんは多い気がします。
(用法及び用量 )
通常、成人にはアリロクマブ(遺伝子組換え)として75mgを2週に1回皮下投与する。効果不十分な場合には1回150mgに増量できる。
※HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用すること。
(製品)
規格は4つあり、75mgのペンとシリンジ、150mgのペンとシリンジがあります。
薬価は75mgはどちらも1本22948円 150mgは44481円です。(2016年9月現在)
1回に1本使い切りのタイプのようです。モノクローナル抗体の医薬品だけあって、値段も高いですね。月に2本使用すると・・・3割の方で1.4万円+他の薬等。
黄緑が75mg、青が150mgです
(作用機序)
アリロクマブは高い親和性及び特異性でプロ蛋白質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)のLDL受容体への結合を阻害することで、LDL受容体の分解を抑制し、
コレステロールの除去に利用できるLDL受容体数を増やし血中LDL-Cの肝細胞内への取り込みを促進する。結果、LDLコレステロール値が低下するそうです。
へぇ~って感じですね。
どうしても注射ということで、最初は患者さんにも抵抗が強いと思います。2週間に1度、クリニックでの注射っていうのであれば使いやすいかもしれないですね。
これ・・・普通の医院で簡単には処方は出ないだろうな。
値段は高いし、冷所品だし・・・・
レパーサ皮下注ってのが既に発売になっているようですね。
勉強不足だな・・・と実感。