春先に登場した謎の営業
薬局には色々な営業さんが登場します。
9割以上は製薬メーカーさんです。
名札をつけているのと、入って来た雰囲気でおおよそ分かります。
新商品が出たときや、定期的に地域を巡回していて
○○医院の先生が××の薬を使い始めましたなど色々な情報を教えてくれます。
中には製薬メーカー以外の営業が来ることも・・・
中には謎の営業さんが来ることがあるのですが・・・
証券会社、窓用クリーナーの業者、エアコンのフィルターの業者などですが、
やはり印象深かったのは証券会社(先物取引)の営業さんです。
若いですね。25~30歳ぐらい。勢いで頑張りそうなタイプです。
完全な飛び込み営業ですが、金融とか経済の事とか全然わからないので
色々と話を聞いて勉強させてもらったのですが、とにかく原油価格について熱く語っていました。
春先でしたが、『現在の原油価格が非常に安い』から始まり
『原油価格の決まり方とガソリン価格への反映のしかた』
『今後の見通し』など1時間近く話していました。
その間、1人も患者さんが来なかったのでひたすら話す・・・
ノートというかA4の用紙にマジックを使って図を書いたり絵をかいたり
汗をかきながら頑張ってましたね。
まさにお笑いライブで頑張る芸人のように・・・
『1単位買って、○○円まで値段が上がると、○百万円儲かります』とか言っているわけです。
それ自体は事実なんでしょうが、普通に考えてかなり怪しい雰囲気です。
上がると儲かるなら、下がれば同じだけ損をするんじゃないですか???
そんなに儲かるなら自分でやってよ
そもそも、『そんなに儲かるなら自分でやれよ・・・』と。
怪しい話の多くは一般の人からお金を集めるのではなく
銀行からお金を借りて事業をしたほうが利益が出ます。
銀行がお金を貸さないのは・・・まぁそういう理由があるのでしょう。
営業さんは話さなかったですが確かに、その当時、原油はアラブの産油国が減産に踏み切らないのと、シェールガスの産出の技術の向上、中国を筆頭に世界的な景気減速で原油価格は非常に安い価格となっていました。
採算割れになるならば、かならず採算のあう価格まで値段はあがるという理論でしたが、理論通りに世界経済が進まないのが現実なんですね。
そもそも、採算割れに近い状態なのに、なぜ産油国は減産に踏み切らないのか?私は中東情勢には詳しくないので、理由はわからないのですが
減産すると自分の国の産油量は減ります。ただし、他の国が減算しなければ、価格はそのままで産油量が減った分だけ自分の国の利益が減るわけです。
それが嫌だから、それぞれの国は産油量を減らさないのかな?と思っています。
更に加えて、ISの活動による中東情勢の安定・非安定のバランスなど単純に需要と供給だけでは説明のつかない問題だと思います。
そもそも素人が1時間程度の説明で買うのはやっぱり怖いですよね。
「儲かるなら、お金を貸してくれたらその分で買うよ」と言ったら「インサイダー取引になるのでそれはできません」と言われました。
どのあたりがインサイダーなのか分からなかったので、営業が帰ってから「日本商品先物取引協会」に「営業さんからお金を借りて取引したらインサイダー取引になりますか?」って聞いたら
ならないけれど、商品先物取引についてしっかりと説明を受けて理解・納得してから自己責任でないと買ってはいけませんよと注意なのか怒られたのか強く言われました。
数時間後にその営業が会社のパンフレットを持参してきたので、協会に電話したこと
インサイダー取引には当たらないこと、お金を貸してくれれば取引しますよといったところ
そそくさと退散し、その後一切の連絡がありません。
春先に27000円だった原油は7,8月に上がると名刺に書いてくれたのに、9月の現時点でも28000円程度です。
4万になるって言ってたのに~~~嘘つき!!!
商品先物取引は自己責任で行いましょう。