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【薬剤師が味見してみた】サワシリン細粒10%ってどんな味?
ペニシリン系の抗生物質であるサワシリン
調べてみるとカプセル250mgと細粒10%の発売は1975年
40年以上に渡って感染症を治療してきた薬です。
その後、色々な抗生剤が発売になって処方頻度は減っていますが
今でも時々処方される事があるサワシリン細粒の味見です。
『オーグメンチン』と『サワシリン』の併用による通称オグサワ処方なんていうのも時々話題になりますね。
添付文書の情報
色:うすいだいだい色
香り:芳香がある
味:甘い
包装:
分包品1g×100包
バラ100g
味わってみた
香りを嗅いだ瞬間、「これ!小さい頃に飲んだことがある!昔の薬(抗生物質)だ!」って思いました。
一言で言えば「懐かしい味」
味は『オレンジ風味』ということだけど『最初はちょっと甘いかな?』と感じるものの
弱い甘さで「甘くて美味しい!って言えるほど美味しくない」っていうような若干ぼやけた味です。
非常に判断に困るのですが、美味しくないけど、不味くない中間!。
サワシリンの甘さは何から来る?
添付文書より、添加物の部分を抜粋してみました。
サワシリン細粒10%
- クエン酸ナトリウム水和物0.5mg
- 安息香酸ナトリウム5mg
- 白糖
- 香料
- バニリン
- プロピレングリコール
- デキストリン
- 黄色5号アルミニウムレーキ
プランルカストD.S10%「タカタ」
- D-マンニトール
- エリスリトール
- サッカリンナトリウム水和物
- アセスルファムカリウム
- ヒプロメロース
- ヒドロキシプロピルセルロース
- 含水二酸化ケイ素
カルボシステインD.S50%「タカタ」
- 精製白糖
- カルメロースカルシウム
- ヒドロキシプロピルセルロース
- アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)
- サッカリンナトリウム水和物
- 含水二酸化ケイ素
- カラメル
- 香料
サワシリンは白糖のみ?
添加物を見てみると、私が過去に美味しいと判断したタカタの製品には
かなり甘味料が入っていると思われます
(赤字で示したもの。量までは不明)
そうだとするとサワシリン細粒の甘味が弱いことに納得できます。
サワシリン細粒は改良の余地あり?
クラリスD.S、ジスロマック小児用細粒等のマクロライド系を筆頭に
抗生剤って口の中で味わっていると苦味が出るものが多いんです。
是非とも、子供が飲むお薬(散剤・シロップ剤等)の味は美味しく作ってほしいです。
抗生物質は苦くて飲みにくいから専用のおくすり飲めたねチョコレート味がありますが
飲みやすい味に越したことはありません。
サワシリン細粒に関しては口の中で味わっていても『苦味』というのもを殆ど感じない・気にならないのです。
これ、高田製薬あたりが最新の技術で味を改良したら(甘味料をもう少し追加したり上手にコーティング等)
かなり飲みやすくなるんじゃないかな?って思うんですよ。
特にサワシリン(一般名:アモキシシリン)の用法・用量は
<ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症>
小児
アモキシシリン水和物として、通常1日20〜40mg(力価)/kgを3〜4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと。
となっており
体重20kgのお子さんで1日量4g~8g服用と抗生剤の中でもかなり飲む量が多い抗生剤です。
粉を分包してお見せすると「こんなに量が多いんですか?」ってお母さまに言われることも多いです。
だからこそ、もう少し味を改良すればお子さんの薬に対する恐怖心が減ると思うんだけどなぁ・・・
「薬価が安い(11.90円/g)からもう改良できないよ~」ってメーカーさんの声が聞こえそうです。
個人的には『MeijiSeikaファルマ』のワイドシリン細粒20%の方が粉の量も少なくていいと思う。
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味見ページのまとめ
味見のまとめページを作ってみたのでよかったら見てね~