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新しい吸入ステロイド喘息治療剤のアニュイティってどんな薬?
2017年5月31日に薬価収載されたグラクソ・スミスクライン(GSK)のアニュイティ
気が付いたら発売していました。
吸入ステロイドが処方になっている薬局では処方になるかもしれないからしっかりと勉強しておこう!
早速届いた箱はこんな感じ
成分・効能効果・用法用量
成分
成分はフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)
正直、ステロイドの成分はどれも似ていてわかりにくい!
成分の名前だけ見て既に発売しているステロイドで同じものが分かったら結構勉強してると思います。
さぁなんでしょうか???
【効能・効果】
気管支喘息
吸入ステロイドだけあって、気管支喘息になっています。
最近では慢性閉塞性肺疾患(COPD)の適応も持っている吸入薬が多いですが
アニュイティには気管支を拡張させる成分は含まれていません。
【用法・用量】
通常、成人にはアニュイティ100μgエリプタ 1 吸入
(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1 日 1 回吸入投与する。
なお、症状に応じてアニュイティ200μgエリプタ 1 吸入
(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)を1 日1 回吸入投与する。
1日1回の吸入はやっぱり楽だと思います。
100μgと200μgの規格だし、商品名にエリプタって入っているから
そろそろこのステロイドの正体がわかったのではないでしょうか?
正解は、フルチカゾンフランカルボン酸エステルはレルベアのステロイドの成分でした。
細かく言うと、レルベアだけでなくアラミスト点鼻液と同じステロイド成分です。
※点鼻薬(アラミスト®点鼻液 27.5µg 56噴霧用)がアレルギー性鼻炎に係る効能・効果で 2009 年に承認
長時間作動型 β2 刺激剤であるビランテロールトリフェニル酢酸塩とFFの吸入配合剤
(レルベア®100 エリプタ®14 吸入用/30 吸入用、レルベア®200 エリプタ®14吸入用/30 吸入用)が
気管支喘息に係る効能・効果で2013 年 9 月に承認され、慢性閉塞性肺疾患に係る効能・効果が 2016 年 12 月に追加承認されています。
フルチカゾンフランカルボン酸エステルはバイオアベイラビリティーが低いことから
本剤による全身性作用発現の可能性は低いと考えられており、安全性も高いお薬です。
フルチカゾンってことでフルタイドを真っ先に思い浮かべた方は残念。
上記のように若干構造式が異なっています。
レルベアとの違い
レルベアは規格によって効能効果が違う
レルベア100エリプタの効能効果
気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患
レルベア200エリプタの効能効果
気管支喘息
最初のところにも書いたけれど、アニュイティは「気管支喘息」の適応のみです。
気になる薬価は?
- アニュイティ100μgエリプタ30吸入用:1979.8円
- アニュイティ200μgエリプタ30吸入用:2554.8円
- レルベア100エリプタ30吸入用:5987.2円
- レルベア200エリプタ30吸入用:6692.6円
β刺激薬が入ってないから安いのかな?って思って薬価を調べてみたら
レルベアの半額以下ですね~
ちなみに、アニュイティは14吸入は発売されません。
デバイスが使いやすい
個人的に評価したいのはGSKのデバイスの使いやすさ
グラクソ・スミスクラインはフルタイド、セレベント、サルタノール等、
喘息の薬を昔から製造しているだけあって、吸入薬のデバイスの使いやすさは一番だとやくちちは思っています。
製剤的な面で言えば、シムビコートとかもいいんだけど
「蓋を取って・回して・戻して・吸う」っていうのはどうしても残念。
エリプタの「開いて・吸って・戻す」というのはやはり考え抜かれた製品だと思います。
副作用は吸入ステロイドに多い、口腔咽頭カンジダ症
(使用上の注意の解説より)
まぁ吸入ステロイドといえば、「吸入した後にうがいをしてください」と服薬指導で説明するのが
当たり前のように、起こりやすい副作用といえば「口腔内のカンジダ症」があげられると思います。
アニュイティでも1%以上の副作用に口腔咽頭カンジダ症が記載されています。
「吸入した後にうがい」は必ず実施してもらいましょう!
アニュイティ・・・電話で発注する時には噛まないように気をつけよう
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