期限切れした薬を売ってしまったり、決算通期の予想を大幅下方修正した東和薬品ですが、海外展開もしっかりと行っているようです。そんな記事が今朝、11月9日の日経新聞に載っていました。
東和薬品は2018年を目処にトランプ大統領のいるアメリカに進出するそうです。
アメリカの後発市場は価格競争が厳しいが、水無しで服用できる「RACTAB(Rapid and Comfortable Tablets)技術」という製剤技術を使う後発薬を申請するそうです。
「とけやすさ」と「硬さ」という相反する性質を高いレベルで両立させる、このRACTAB技術、日本では既に幾つかの薬に導入されているようなのですが、あまりアナウンスされていないようで残念。
RACTABの薬剤一覧はコチラ ランソプラゾールODとかロラタジンOD、タムスロシンODとか辺りはうちの薬局でも採用しているのに・・・知らなかった!
吉田社長も「価格競争では勝負にならないが、利便性を理解してもらえれば勝機はある」と語ったそうです。
日本で磨かれたこの技術、海外で大いに発揮して欲しいものです。
販売に関しては現地の販社への委託したり、現地生産をしない等リスクはできるだけ回避の方向で立ち上げるようです。
東和薬品以外でも、沢井製薬は2017年から司法判断を活用して、特許切れ前の薬を優先的に後発品として販売する考え、また日医工は夏に買収した子会社を通じてバイオ薬品の後発薬を販売するそうで、国内の後発が頭打ちになるのを見越して後発大手は動いているのではないでしょうか?