今月はエクア・エクメット配合錠の強化月間ですよ。
来月に武田薬品のイニシンク配合錠(ネシーナ25mg+メトホルミン500mg)が発売になるからなのか、DPP4+メトホルミンの先駆者、ノバルティスさんが卸さんに数字を求めているそうです。
そして、1社の卸から届いたのがこの量!
エクア50mg:1,000錠
エクメット配合錠LD:100錠
さらにもう1社からはエクア50mg:1,000錠 エクメット配合錠LD:500錠 届くらしい。
ちょっと笑えて来る。
エクアもエクメットも使わないことはないけど、整形の門前ですよ?ほとんど返品だな~
届いたらお薬の棚にしまうこともなく、ほとんどが返品用のコンテナに直行です。
お薬の請求は12月にしてあるので、12月中に返品すれば、薬局としては1円も払わなくていいので、預かり自体は問題ないのですが、そもそも処方が増えないとどうにもならないのですよ?
毎月毎月よくもここまで無駄なことをやっているな・・・と改めて思います。
そこで先日読んだこの本を思い出しました。
キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)
ぜひとも医薬品のMRさん・MSさんに読んでいただきたい。
ビール業界と医薬品業界で全く同じとは言わないけれど
頑張っても大きく売れないし、頑張らなくてもある程度売れる(評価される)というのは共通しているのではないでしょうか?
医薬品メーカーは売り上げ等の目標を決めてそれを各MRに振り分け。
MRは医薬品卸にその数字を丸投げ。
卸が薬局に「翌月請求でいいから大量に薬を預かってくれないか?」と打診。
結局は使われなくて返品されても、月末の時点で預かってくれる薬局を沢山抱えているMRなりMSが評価されるシステムなんです。
キリンビールでも、本社からの指示(数字)をただこなすだけの営業、数字を達成できてもできなくても何ら危機感もありません。そんな社風。他のメーカーよりも少しでも値下げ&売れ行きのいい商品と悪い商品の抱き合わせ販売などを行っていたそうです。
「ゴールのない値引きはメーカーの体力を消耗させ、長期的に良いものを消費者に届けることから遠ざかる。だから安売りはしない!」って言っていたら
高知営業所に事実上の左遷になった田村潤氏の営業に営業力をつけさせ生まれ変わらせるストーリーが書かれています。
メーカーはMRさんに営業力をつけさせて、売り上げだけでなく処方量を増やさないと意味ないんですよ。本社からの数字を見るのではなく、お薬を飲む患者さんのことを思って売らないといけないんです。
このお薬は他のお薬と違ってどんなメリットがあるのか?
実際に使っているお医者さんや薬局から情報の提供を受けて、それをまとめて更なる営業に結び付ける。
まぁメーカーもわかっているんでしょうが、それが出来ないってことなんでしょうね。