塩崎大臣会見概要(12月2日)
今回の会見は高額療養費制度の見直しと液体ミルクについてです。
この2つに共通するのは「緊急ではないけれど重要なこと」です。
いわゆる時間管理マトリックスの第二領域です。
※ネタのコンビニより
高額療養費制度であれば、今月分の医療費を国が支払えない状況にはなっていませんし
液体ミルクであれば、母乳や粉ミルクがあれば現状は何とかなっています。
ただ、この第二領域を急ぎでないからといって放っておくと、第一領域の「必須」に成長してしまうんです。
長い目で見れば、高齢化が進んで、若い人が減ってしまえば現状の高額療養費制度が持ちこたえられないのはわかりますし
液体ミルクは地震などの大規模災害が発生すれば、一気に第一領域の問題になります。
第二領域のポイントは成長する前にその芽を摘むことなんです。
時間のあるうちに少しでも手を付けて解決する。
厚生労働省は時間のあるうちに解決していただきたいと心から思っています。
(記者)
高額療養費制度の見直しなど、高齢者の医療費負担増の方向で調整が進められていますが、低所得者層の引上げについて、政府、与党などから慎重な意見が相次いでいる中、年末予算編成に向けて、どのように調整を進めていかれるのか、お考えをお聞かせください。(大臣)
この問題については、元々、改革工程表でも年末までに答えを出すようにということで、先日、社会保障審議会に厚労省としての案をお示しして、議論していただいているわけであります。高額療養費制度、あるいは後期高齢者医療制度の保険料の軽減特例措置などがございまして、それらについて御議論いただいておりますが、引き続き、関係者の御意見をしっかりとお聞きをしながら、そして御指摘のように、与党でも議論をしていただいていますから、御意見をしっかりと、与党ともよく相談をしながら、具体的な見直しの内容を今後詰めていくということにしたいと思います。(記者)
指摘のある、低所得者層の引上げについてはどのようにお考えでしょうか。(大臣)
いろいろな御意見がございますので、低所得者層への配慮は当然大事なことでありますが、制度の持続性も大事でありますので、様々な意見が出されているということで、よく皆様方の御意見を聞きながら、様々なことを考えて、最終的に結論を出していきたいと思います。(記者)
乳児用の液体ミルクについておうかがいします。国内での普及に関して、検討が進められてきていますけれども、現状と進捗状況と今後の見通しについてお聞かせいただけますでしょうか。(大臣)
乳児用の液体ミルクにつきましては、例えば災害時に非常に便利であるとか、あるいは子育ての負担にとってプラスであるとか、いろいろな評価があり、また社会的ニーズがあるということもよく分かっているところでございます。厚生労働省としては、液体ミルクの安全性の確保が大事でありますから、このために事業者に対してかねてから、規格基準の設定に必要となるデータを出してほしいということを繰り返し申し上げてきて、科学的データを提出していただきたいということをお願いしてきております。菅官房長官からも、液体ミルクの取扱いについては政府全体で検討していきたいということを、既に会見などで明らかにしているわけでありまして、データが提出され次第、関係省庁とよく連携して、速やかに規格基準の設定に向けた作業を進めて、子育て支援を応援するという観点も含めて、私どもとしては検討を深めていきたいと思っています。