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【味見】クラリスドライシロップは苦かった。そんなの知っているから飲みやすい方法を教えてくれ~
小児用細粒で不味い粉薬といえばクラリス(クラリシッド)ドライシロップかジスロマック小児用細粒がまず頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか?
やっぱりマクロライド系抗生物質って不味いのかな?
冬場にはクラリスドライシロップを分包しすぎて調剤室がクラリス臭くなった記憶があるやくちちです。
その中マクロライド系抗生物質の中から今回はクラリスドライシロップの味見をしてみたいと思います。
クラリスドライシロップの歴史
薬剤師さんであれば一度は調剤したことがあるクラリスドライシロップ。
その歴史は1970年台まで遡るそうでエリスロマイシン(EM)の6位の水酸基をアルキル化することで
酸に対する安定性が向上することを発見したそうです。
ちなみにEMには5個の水酸基があるそうですが、6位の水酸基をアルキル化したものが
EMと同等以上の抗菌力+高く安定した血中濃度+良好な組織移行性が実現できたそう
クラリスロマイシンってEMの改良版だったんですね~
(マクロライドの6位ってここでOK?)
1985年に臨床試験を開始し、1991年にクラリス錠、1996年にドライシロップを発売したそうです。
やくちちが薬剤師になった2004年にはクラリスドライシロップって白かったんですよね~
確か、苦味の軽減のためにコーティングを行い色を白から濃いピンク色へと変更したのだったと思います。
実際に味わってみた
結論から言うと不味いですね。
特に後味が苦いんです。
風味自体はイチゴ風味なんですが、味わった感想としては
「かき氷にかけるイチゴシロップの味」のような味なんです。
人工的な甘みと味が強くて
口に入れて暫くは甘さとちょっと苦味を感じる程度なのですが
口の中で味わっているとコーティングが徐々に減ってきて甘みが無くなり苦味が出てきます。
水とかを飲まないと後々まで苦味が残る感じです。
薬が嫌いっていうお子さんはこういう苦いお薬を飲んで
『薬=苦い・嫌い』という事を覚えてしまったのだと思います。
クラリスドライシロップを上手に飲むために
薬剤師さんが困ったときに頼りになるインタビューフォーム
クラリスドライシロップに関してはⅣの製剤に関する項目で
「他剤との配合変化」や「飲食物との服用性の検討」の資料が載っているのでチェックしてみてはいかがでしょうか?
特に、「飲食物との服用性の検討」は服薬指導の時に役に立つと思う。
メーカーも何度となく紹介しているでしょうが、酸味のある飲み物はNGってことで資料を見ても分かる通り
- ヨーグルト
- スポーツドリンク
- リンゴジュース
- オレンジジュース
などは時間が経過(混和5分後)すると「飲めないレベル」まで味が悪くなるようです。
まとめ
不味いと評判の抗生剤「クラリスドライシロップ」。情報通りに苦味(特に後味)が強いです。
不味いながらもメーカーさんは飲食物との服用性を検討してインタビューフォームに載せています。
是非ともインタビューフォームをチェックして欲しいところです。
もちろん、コレだけじゃなくて自分で味見をして飲ませやすい方法を編み出して患者さんに指導するのも大いに結構。
「酸味のあるものには溶かさないように」っていうのは周知されていると思いますが
懸濁・混和から時間が経過すると基本的に味が悪くなるようなので、時間との勝負になります。
間違っても食事前に溶解させて食後に飲ませるようなことは無いように指導しないといけないですね。
その辺りも含めて服薬指導時のアドバイスに役立ててはいかがでしょうか?
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味見ページのまとめ
味見のまとめページを作ってみたのでよかったら見てね~