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アレグラD.S欠品の余波 どの抗アレルギー剤に切り替わってる?
アレグラD.Sが供給停止になってしまったので、他の抗アレルギー剤へと変更になることが予想されます。
メーカー(サノフィ)ウェブサイトによると
「安定供給の再開時期は、明らかになり次第、改めてご連絡させて頂きますが、
現時点では 2017 年後半を見込んでおります。 」
約1年供給できないってことですか・・・
そこで主要な抗アレルギー剤の小児用量等を添付文書から抜き出してまとめてみました。
(ザイザル、ザジテン、クラリチン、アレロック、ジルテック、アレジオン、ゼスラン・ニポラジン)
この中で添付文書上6か月から使えるのはザイザルシロップ、ザジテンドライシロップ・シロップのみ!
卸MSによると、「ザジテンはすでに在庫が危ない状態、ザイザルシロップも注文が急増しているので要注意」だそうです。
早速、用法など見てみましょう。
ザイザルシロップ 0.05%
グラクソ・スミスクライン株式会社
(包装:200mL1瓶)
後発なし
年齢 | 1回量 | 用法 |
6か月以上~1歳未満 | 2.5mL | 分1 |
1歳以上~7歳未満 | 2.5mL | 分2(朝食後・就寝前) |
7歳以上~15歳未満 | 5mL | 分2(朝食後・就寝前) |
ザイザルシロップの使いやすさは
- 6か月以上で使用できる点
- 体重ではなく年齢で用法がきれいに分かれていること
- 味が甘くておいしい!ですね。
ちょっとだけ飲んでみましたが、甘いですね。私の中ではこのザイザルシロップとクラリチンD.Sがおいしいと感じました。
うちの息子も好んで飲む理由がわかります。
この機会にGSKさんは一気にシェア拡大を狙っているのではないでしょうか?
ザジテンドライシロップ0.1%・ザジテンシロップ0.02%
ノバルティスファーマ株式会社
(包装:ドライシロップ:0.4g200包、0.6g200包、1g200包、バラ100g、バラ500g)
後発品:ドライシロップ:辰巳化学、沢井、三和化学、武田テバ、日医工、東和、鶴原
シロップ:日医工、高田、武田テバ、辰巳化学、東和、日本ジェネリック、杏林製薬
年齢 | 1回量 上段はD.S下段はシロップ |
用法 |
6カ月以上3歳未満 | 0.4g(ケトチフェンとして0.4mg) 2mL(ケトチフェンとして0.4mg) |
1日2回、朝食後及び就寝前 |
3歳以上7歳未満 | 0.6g(ケトチフェンとして0.6mg) 3mL(ケトチフェンとして0.6mg) |
1日2回、朝食後及び就寝前 |
7歳以上 | 1.0g(ケトチフェンとして1.0mg) 5mL(ケトチフェンとして1.0mg) |
1日2回、朝食後及び就寝前 |
※ただし、1歳未満の乳児に使用する場合には体重、症状などを考慮して適宜投与量を決めること。
※添付文書は1日量記載なので、他の薬剤と表示を統一するため1回量(半量)にしてあります
在庫がかなり少なくなっているらしいザジテンです。ザイザル同様に6か月から使えるので使いやすいのですが、1歳未満に使用する場合には、体重、症状などを考慮して適宜投与量を決めることと添付文書に書いてあるので、ザイザルよりも若干使いづらいかも?
ただ、長年使われてきたので安全性とかのデータはそろっているでしょう。
クラリチンD.S 1%
製造販売元/バイエル薬品株式会社、発売/塩野義製薬株式会社
(包装:0.5g150包、バラ100g)
沢井、日医工、東和薬品、ニプロ、日本ジェネリックが後発を販売している
年齢 | 1回量 | 用法 |
3歳以上~7歳未満 | 0.5g | 1日1回 食後 |
7歳以上 | 1g | 1日1回 食後 |
個人的に味が甘くて好きなクラリチンD.Sです。
ザイザル同様に年齢で投与量が決まるので使いやすいかも?
添付文書上は3歳からの投与になっているのは痛いです。
アレロック顆粒 0.5%
製造販売元/協和発酵キリン株式会社
(包装:0.5g200包、0.5g600包、バラ100g)
小林化工、東和薬品が後発を販売している
年齢 | 1回量 | 用法 |
2歳以上~7歳未満 | 0.5g | 朝及び就寝前の1日2回 |
7歳以上~15歳未満 | 1g | 朝及び就寝前の1日2回 |
2歳から使用できるので、クラリチンD.Sよりは使いやすい。
抗アレルギー剤では珍しく、顆粒なので好き嫌いは分かれそうです。
効果はやっぱり抗アレ剤ナンバー1なんでしょうか?
ジルテックD.S 1.25%
製造販売元/ユーシービージャパン株式会社
販売元/第一三共株式会社・グラクソ・スミスクライン株式会社
(包装:0.4g100包、0.8g100包、バラ100g)
日医工と高田製薬が後発を販売している
年齢 | 1回量 | 用法 |
2歳以上~7歳未満 | 0.2g | 朝食後及び就寝前 |
7歳以上 | 0.4g | 朝食後及び就寝前 |
こちらも年齢で投与量が決まっています。ザイザルが発売になってからは、ジルテックを積極的に使う先生も減ったのではないでしょうか?
アレジオンD.S 1%
製造販売/日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
(包装:0.5g100包、1g100包、バラ100g、バラ250g)
沢井、日医工、東和薬品、シオノケミカルが後発を販売している
・アレルギー性鼻炎の場合
1日1回0.025〜0.05g/kg(エピナスチン塩酸塩として0.25〜0.5mg/kg)
年齢 | 標準体重 | 1回量(1日量) |
3歳以上~7歳未満 | 14~24kg | 0.5〜1g |
7歳以上 | 24kg~ | 1〜2g |
・蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
1日1回0.05g/kg(エピナスチン塩酸塩として0.5mg/kg)
年齢 | 標準体重 | 1回量(1日量) |
3歳以上~7歳未満 | 14~24kg | 1g |
7歳以上 | 24kg~ | 2g |
他のお薬が年齢できれいに投与量が決められるのに対して、体重で投与量が変わるのはやっぱり使いにくいような気がします。
ニポラジン&ゼスラン シロップ0.03%・細粒0.6%
ニポラジン:アルフレッサファーマ
ゼスラン:旭化成ファーマ
(ニポラジン包装:シロップ100mL、500mL、細粒100g)
(ゼスラン包装:シロップ100mL、500mL、細粒100g)
シロップ・細粒には後発無し
年齢 | 標準体重 | 1回量(上段シロップ、下段細粒) | |
気管支喘息 | アレルギー性鼻炎 じん麻疹、皮膚疾患に 伴うそう痒 |
||
1歳以上2歳未満 | 8kg以上12kg未満 | 4mL(1.2mg) 0.2g(1.2mg) |
2mL(0.6mg) 0.1g(0.6mg) |
2歳以上4歳未満 | 12kg以上17kg未満 | 6mL(1.8mg) 0.3g(1.8mg) |
3mL(0.9mg) 0.15g(0.9mg) |
4歳以上7歳未満 | 17kg以上25kg未満 | 8mL(2.4mg) 0.4g(2.4mg) |
4mL(1.2mg) 0.2g(1.2mg) |
7歳以上11歳未満 | 25kg以上40kg未満 | 12mL(3.6mg) 0.6g(3.6mg) |
6mL(1.8mg) 0.3g(1.8mg) |
11歳以上16歳未満 | 40kg以上 | 20mL(6.0mg) 1g(6.0mg) |
10mL(3.0mg) 0.5g(3.0mg) |
耳鼻科とかで、ゼスラン・ニポラジンの処方は時々見かけますね。
ザジテン、アレジオン同様に他のお薬が年齢できれいに投与量が決められるのに対して、体重で投与量が変わるのはやっぱり使いにくいような気がします。