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効き目は良いはずなのに何故ロコアテープは使われないのか?
今日は帝人ファーマ・大正富山医薬品(併売)のロコアテープについて考えてみたいと思います。
よろしくお願いします!
ロコアテープってどんな貼り薬?
発売後1年間は長期投与ができなくて、「長期投与が可能になったら処方でるかね〜」なんて話していたものの
長期投与が解禁になっても処方頻度はあまり変わらず・・・
地域によってはロコアテープがガンガン処方されている地域もあるようですが
今ひとつ大ヒット商品になれていないような気がします。
そこでロコアテープが今ひとつ使われない残念なポイントを4つほど紹介していこうと思います。
残念ポイント1 匂いがきつい
過去の記事にも書いたように、ロコアテープには経皮吸収性と深部移行性を向上させるために
ハッカ油が含まれているんです。
ロコアテープのポイントであるものの、このハッカ油の匂い(湿布臭さ)が苦手という意見をよく耳にします。
特に仕事をしている人は「匂いがしない湿布薬がいい!」と希望されることが多いと思います。
ハッカ油を蚊除けとして使える記事も読んだことがあるのでロコアテープを貼っていたら
虫に刺されにくくなるのかな???
よく蚊に刺されるので興味あります!
残念ポイント2 1日の上限枚数があったり内服薬との併用ができない
「用法及び用量に関連する使用上の注意」には以下のような記載があります。
確かに、お向かいの整形外科で過去に処方された人はノイロトロピンとの併用だったし、
他の病院で処方される場合もロコアテープ単剤での処方が多かったと思います。
私の勝手な考えなんですが、痛みがあって整形外科を受診して
処方されたのが「湿布だけ」となったら不満に思う患者さんも多いんじゃないかな?って・・・
もちろん、「内服薬と同じくらい効き目の良い貼り薬」と説明するでしょうが
患者さんによっては「湿布しか出してくれなかった・・・」って思うのではないでしょうか。
そうすると、ロコアテープではなく、ロキソニン、ムコスタ、ロキソニンテープと処方した方が
患者さんウケはいいような気がします。
残念ポイント3 粘着力が強すぎる
過去に何度かロコアテープを貼ったことがありますが
テープ剤の中でもかなり粘着力の強い製剤で
剥がす時に皮膚は引っ張られて痛いです。
軽く涙が出るくらい痛かったです。
しかも、剥がした後の皮膚に膏体(粘着剤)の一部が残るんです。
うちの薬局で調剤した患者さんにも同じことを言われ、その方はボルタレンLoへ処方が変更になりました。
この辺りは湿布薬に特化している久光製薬や祐徳薬品あたりと併売で
製造をお願いした方が、「貼り心地の良い製品ができたのでは?」と思ってしまいます。
残念ポイント4 適応症が狭い
地味に使いづらいポイントとしてロコアテープは適応症が少ないんです。
ロコアテープの適応症
変形性関節症における鎮痛・消炎
ロキソニンテープの適応症
下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
変形性関節症、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛
モーラステープの適応症
○下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
腰痛症(筋・筋膜性腰痛症、変形性脊椎症、椎間板症、腰椎捻挫)、変形性関節症
肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛
○関節リウマチにおける関節局所の鎮痛
この適応症は結構曲者で、とある整形外科で「15歳未満のお子さんにロコアテープを処方」したら
査定されて引っかかったという話も聞いたことがあります。
(多分、病名漏れだったとは思うのですが・・・)
使いたい時に使えないっていうのは処方医からしたらかなりマイナスのイメージですよね。
適応症に関してはモーラスが幅広く適応を取っており、処方する側からしたら使いやすく
それが、モーラステープの根強い人気になっているのではないでしょうか。
(医師ではないのでわかりませんが・・・)
そんなロコアテープですが、効き目は良いと思うんですよ。
ただ、通常の湿布と同じようには使えない湿布なんです。
そこを上手に差別化してPRしていくと良さそうなんですが・・・
どうなんでしょうか???
毎月毎月、卸のMSさんがロコアテープの数字を追っていて大変そうなんですよね。
なんとか協力してあげたいところですが、処方が出ない限りは買うことも出来ないし・・・難しいところです。
今日は若干尻切れとんぼ気味にブログ終了です。
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