他の方の解説の方が分かりやすいので、私はあえて少し違う面からNDBオープンデータを読んでみます。
以下の表は抗アレルギー薬の1~30位まで、出庫金額順です。
表が小さくて見にくいですね。勉強会でこんな表を投影して説明しているMRさんがいたら、センス無しの称号を与えます。
簡単に言えば金額ベースにするとシングレアが首位、併売のキプレスが2位で(般)モンテルカストが強すぎ~
っていう結果なんですが、この表の順位は使用数×薬価なので薬価が高いと上位に来やすいんですよね。
そこで、薬価を完全に忘れて推定処方日数というものを出してみました。
使用数を添付文書の1日の服用量で割って、さらに同じ成分は併売も普通錠・OD錠もジェネリックも全部合算したらどうなるか???
結果は以下の通りです。
※モンテルカストは錠剤とチュアブル、細粒は別で計算しています
※シロップやドライシロップは年齢や体重で用量に幅が出てしまうので今回は対象から外しました。(オノンD.S、ザイザルシロップ)
※シングレアとキプレスの細粒は1回に1包でしか使われることが無いので散剤ですが、錠剤と同じように計算して表に入っています。
※ケタスは分2と分3の用法があるので、1日服用数は間をとって2.5(雑)
何となくですが、こっちのほうが実際に処方箋を受けている感覚に近い気がします。
成分名で言うと、フェキソフェナジン(アレグラ等)がモンテルカストを抜いて1位になっています。
しかし、モンテルカストは錠剤とチュアブル5mg、細粒4mをすべて別でカウントしているので、合計すると首位になります。
しかも適応症は成人で「気管支喘息・アレルギー性鼻炎」、小児では「気管支喘息」のみです。
それを考えると、抗アレルギー剤に関しては狭い適応症の中でモンテルカスト大正義ということが分かります。
一般名で言うとフェキソフェナジン、モンテルカスト、レボセチリジン、ベポタスチン、オロパタジンまでの5種類が強くて、その下のプランルカスト(オノン)以下は大きく差を開けられているのが分かります。
喘息の人はオノン→シングレア・キプレスに多くが切り替わったのではないでしょうか?
個人的にはタリオンが4位っていのは以外でした・・・
確かに10mgは普通錠もOD錠も在庫しているのですが、それほど頻繁に使っているイメージがないのです。
もちろん、小野薬品のMRさんが医師に気に入られていて、オノンを非常に多く使っている薬局もあると思います。
数字にちょっと手を加えるとまた違って見えてくるのも面白いと思います。