ヒルドイドクリーム0.3%が改善されるって?




当ブログで味見に使用している医薬品はメーカーからの製剤見本や自身に処方された又は購入した医薬品を使用しています。

また、医薬品を適正に使用するために医師・薬剤師の指示は必ず守ってください

以上の注意を守らずに使用して、健康に被害が発生した場合は、当ブログは一切責任を負えません。その際、治療が必要となった場合でも使用者の責任となりますので、使用方法には十分にご注意ください。

 

ヒルドイドクリーム0.3%が改善されるって?

美肌効果を狙った(?)処方が多いと噂されるヒルドイド(マルホ株式会社)
今回はヒルドイドクリームの『処方変更及び新容量チューブ製品の発売と一部包装製品の販売終了のご案内』が
発表になっていたので紹介します。

やくちち
勤務している薬局では月に25gが10本ぐらい処方されています

ヒルドイドには4つの剤形がある

ヒルドイド(先発品)には4つの剤形があります。

  1. ヒルドイドソフト軟膏0.3%(薬価23.7円/g)
  2. ヒルドイドクリーム0.3%(薬価23.7円/g)
  3. ヒルドイドゲル0.3%(薬価13.6円/g)
  4. ヒルドイドローション0.3%(薬価23.7円/g)

 

更に、後発品には先発品にはない

  • スプレー剤:ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%
  • 泡状のスプレー剤:ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%

という2つの剤形があります。

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やくちち
今回は皆さんお馴染みの『ヒルドイドソフト軟膏』ではなく、
ヒルドイドクリーム』なので間違えないでね

ヒルドイドクリームのイメージ

ヒルドイドクリーム』と聞いて皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?

やくちち夫婦で話し合った結果が以下の通りです。

  • 赤いキャップ
  • 金属チューブで出しにくい
  • 何故か20gチューブ
  • 臭い
  • ヒルドイドソフトに比べると処方が少ない

というイメージでした。
一番最後の『ヒルドイドソフトと比べると処方が少ない』という部分につながるような
若干、マイナスのイメージがある人も多いのではないでしょうか?

今回の改良で半分ぐらいは改善されるらしいので、少しは使いやすくなるのかな?と思います。

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2017年10月に発売になった新ヒルドイドクリームの変更点

簡単にまとめると以下の3点です

添加物のチモールのにおいがなくなった

ヒルドイドクリームといえば何とも言えないアノ匂いですね。
刺激臭というほど強烈な匂いではないものの
顔に使用すると暫く香るので気になる人もいるかもしれません。

過去に何度かヒルドイドクリームと他のお薬を混合したことがありますが
数十センチ距離が離れていてもヒルドイドの特徴的な匂いはわかりました

やくちち
うちの患者さんで後発品(ビーソフテンクリーム)で調剤していた人が
たまたま行った他の薬局で先発品(ヒルドイドクリーム)で調剤されたら
匂いが合わなくて色々とあったこともあります。

添加物(防腐剤)として含まれるチモール」の匂いだそうで、今回の改良でチモールが添加物から削除されたそうです。

アルミチューブからポリエチレン樹脂チューブに変更

アルミチューブの最大の難点は、続けて使っていくことでチューブが破れ
変な場所に穴が空いてしまうことだと思います。

また、ポリエチレン樹脂のチューブと比べて固く絞るのに力が必要なのも
高齢者など指の力が低下した患者さんには大変だと思います。

これからはヒルドイドソフト軟膏と同じ柔らかいチューブになるので
患者さんとしては助かるのではないでしょうか?

チューブの内容量が20gと160gから25gと50gに変更

変更前の販売包装はチューブ:20g×10、160g、瓶:100g、500gでした
変更後の販売包装はチューブ:25g×10、50g×10、瓶:100g、500gとチューブ1本あたりの量が変更になります。

これも、個人的には評価したいポイントです。
今までのヒルドイドクリームは20gチューブと160gチューブが販売されていました。
(160gチューブってセンスないよね・・・)

ヒルドイドクリームの後発品の販売チューブは以下の通りです。

  • ビーソフテンクリーム0.3%:チューブ25g・50g、バラ100g、500g
  • ヘパリン類似物質クリーム0.3%「YD」:チューブ20g
  • ヘパリン類似物質クリーム0.3%「アメル」:チューブ25g・50g
  • ヘパリン類似物質クリーム0.3%「SN」:チューブ20g、バラ500g
  • ヘパリン類似物質クリーム0.3%「ラクール」:チューブ25g・50g

とメーカー毎に、20gチューブだったり、25gチューブだったりバラバラです。
うちの薬局は特にビーソフテンクリームを採用しているので
20gで処方されたヒルドイドクリームは後発品に変更しづらい(容器に移す?)

今回の変更でヒルドイドクリーム25g→ビーソフテンクリーム25gへと変更しやすくなりそうです。

新しいヒルドイドクリームの発売時期は?

メーカーによると、25g・50gの新チューブは2017年10月24日販売
100g・500gのバラ包装は9月19日以降、順次販売予定だそうで
10月下旬出荷を予定しているそうです。

やくちち
タイミングよく処方元を訪問して20gでの処方を25gに切り替えてもらうようにしないとな~

早速届いたヒルドイドクリーム

発売日当日に届いたヒルドイドクリーム
25g×10本の箱はヒルドイドソフト軟膏と同じ形の色違い

横向きに在庫を置く場合には間違えないように要注意!

市販薬でヒルドイドと同じものは無いのか?

市販薬でもヒルドイドと同じ成分のものはあります。
Amazonなどでヘパリン類似物質と検索すると沢山出てきます。

有名なところではグラクソ・スミスクライン社のHPシリーズではないでしょうか?

ヒルドイドが健康保険で処方してもらえるのは以下の疾患の場合のみです

皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防
血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、血栓性静脈炎(痔核を含む)
外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)

美肌という理由では処方できませんので十分にご注意を!

詳しくはマルホウェブサイトに載っています

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ABOUTこの記事をかいた人

薬局に勤める平凡な薬剤師です。 大学を卒業してから14年間、町の調剤薬局で日々患者さんと触れ合ってきました。 コミュニケーションがうまく取れず怒られることも多かったですが、 最近では「感じがいいからこっちに来た」という有り難いお言葉を頂くまでに成長。 日々、地域の方の健康のお助けをしています。 そして4歳と2歳の父でもあります。