今日の治療薬・治療薬ハンドブック・治療薬マニュアル 2018年版の医薬品集を比較してみた




今日の治療薬・治療薬ハンドブック・治療薬マニュアル 2018年版の医薬品集を比較してみた

だいぶ遅くなってしまいましたが医薬品集の比較を行いたいと思います。

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基本情報

出版社や価格、ページ数などをまとめたものが以下の表になります。

 
今日の治療薬
治療薬ハンドブック
治療薬マニュアル
治療薬UP-TO-DATE
出版社南江堂じほう医学書院メディカルレビュー社
価格(税込)4968475254004536
ページ数1472154027521280
重さ7017501160424
ウェブサイトウェブサイトウェブサイトウェブサイトウェブサイト

何と言っても『治療薬マニュアルの存在感』は他の2冊を圧倒するものがあります。
自宅のキッチンにあったスケールを使って重さを量ろうとしたものの
治療薬マニュアルは上限の1kgを超えてしまい、スケールでは量れませんでした。
(子供用の体重計でようやく計測)

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勝手なイメージ

比較する前にやくちちの3冊の医薬品集に対するイメージを書きたいと思います。

今日の治療薬

やくちちが新人の頃からほぼ毎年購入している1冊
Amazonの売り上げランキングではいつも首位にいるイメージです。

初めて勤務した調剤薬局で今日の治療薬』を使っていたから・・・という理由で同じものを購入していたのですが
他と比べたこともなかったので、よく言えば不満点はなかった
悪く言えば惰性で購入していた1冊です。

うちの子供達が生まれた病院の診察室に『今日の治療薬』は備えられていて
お医者さんも患者さんから飲んでいる薬について聞かれたらこれを使っているんだな〜』と
診察に同行するたびに本棚を見て思っていました。

ただし、その病院では最新の版ではなかったので、買い換えて欲しいなとも思いました。

治療薬ハンドブック

一番のダークホース的1冊
名前は知っているけれど、どんな特徴があるのか???ってのが全くわからなかった1冊です。

採用している薬局も周りになかったし、医薬品集について語り合うような
同僚もいなかったので、本当に今回買うまではわからなかったですね。

治療薬マニュアル

最初の会社の系列店舗で使っていた気がします。
そこの管理薬剤師さんは病院→調剤薬局という薬剤師さんで
時に理不尽なレベルの厳しい人でした。

その後も治療薬マニュアルを持っている人はどういうわけか
病院薬剤師さんだったり、病院の門前薬局での勤務が長い人が多いような気がします。

実際に比べてみた

『内容・実用性』『調べやすさ』『こんな人にオススメ』という3つの視点で
医薬品集を比べてみました。

やくちち
こんな時は夫婦で薬剤師だと会話が弾んで楽しいな〜〜って思います。

内容・実用性

内容といっても、『用法・用量』や『禁忌』、『重大な副作用』といった基本的なものは
どの本を開いても記載があります。
それぞれの本に特徴的な部分を挙げるとすると・・・

今日の治療薬

内容は非常にアッサリとしています。

服薬指導の時に『今、〇〇という薬を飲んでいるんです』と言われた時に
どんな(薬効の)薬なのか?同種同効薬にはどんなのがあるのか?というのが調べやすくなっています。

1つの医薬品を調べた時に見開き1ページに5〜6品目の類似薬が載っているので
『クレストールはスタチン系の薬か〜、 同じ系統だとリピトール、クレストール、リポバス、ローコールなんかがあるんだな』って調べるのには向いていると思います。

やくちち
余白も適度に広いので目にも優しいです

治療薬ハンドブック

情報量や内容は『今日の治療薬』に非常に近いものがあります。
どちらかというと調剤薬局の薬剤師さんが使うと便利だな〜と思う内容が多く記載されています。

粉砕簡易懸濁の可否や妊婦や小児への処方に関する情報はやくちちも業務をする上で
非常に気になります。

粉砕に関する情報は「錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック 第7版」
簡易懸濁に関する情報は「内服薬 経管投与ハンドブック 第3版」に基づき記載されています。
やくちち
じほう社の強みですね~~

また、同一成分のOTCが発売されている品目については
後発品の名称の下のところにOTCも書いてあるのが
面白いと感じました。

(ロキソプロフェンNa錠)

もちろん、調剤薬局以外の人には向いていないか?というとそうではないですが
今まで手に取らなかったのがもったいないな〜と思う1冊でした。

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治療薬マニュアル

今回、比較した3冊の中では異質な1冊だと思います。

一言で言えば『圧倒的な情報量』という言葉で言い表される1冊。

他の2冊が1400〜1500ページなのに対して、2400ページ
他の2冊が700gなのに対して1kgを超える重量

それであって、3冊の中では一番紙が薄いんです(触った感じですが・・・)

やくちち
これは、医薬品集の中でのネタ的存在なんじゃないか?と思うレベルです

他の2冊を辞書だとしたら、治療薬マニュアルは広辞苑みたいな印象を受けました。

副作用』に関する記載も、他は代表的な副作用が書いてあるだけですが
治療薬マニュアルは副作用の横に解説や対処法が書いてあったり、内容が充実した1冊です

添付文書の内容に近いレベルの1冊ですね
Samplepage

調べやすさ

調べる内容にもよりますが、調べやすさに関しては『今日の治療薬』と『治療薬ハンドブック』が優れていると思います。

ロキソニン錠』についての記載面積を比べてみると・・・

  • 今日の治療薬:58.3㎠
  • 治療薬ハンドブック:90㎠
  • 治療薬マニュアル:186.5㎠
1つの品目について本当に深く書いてあるのですが
逆に、ちょっと調べたいな〜という時にはその情報の中から目的のものを探さないといけないのです。
更に、文字の大きさですが、本文の文字の大きさはおおよそ・・・
  • 今日の治療薬:2mm
  • 治療薬ハンドブック:2mm
  • 治療薬マニュアル:1.5〜1.6mm
と、治療薬マニュアルは文字の大きさも一回りくらい小さいのです。
しかも治療薬マニュアルには余白が非常に少ないので、本を開いた瞬間に
黒っ!!!って感じると思います。
やくちち
眼の薬剤師さんには結構きつい文字の大きさだと思います

こんな人にオススメ

学生さんとか新人の薬剤師さんが選ぶなら、医薬品の横断的な検索が得意
今日の治療薬』や『治療薬ハンドブック』がいいのではないでしょうか?
特に、治療薬ハンドブックに載っている「処方Point」「薬剤Pointは覚えておくと
医師の処方意図を理解したり服薬指導に役立つと思います。

調剤薬局で購入するなら『治療薬ハンドブック』がいいな~と思いました。
やはり、実務で役立つ「粉砕」「簡易懸濁」などの記載が助かります。

病院薬剤師さんは何となく、『治療薬マニュアル』かな?と・・・
病院での業務がわからないのですが
患者さんのベッドサイドに1冊持っていくのならば添付文書に近いレベルの記載がある
治療薬マニュアルが安心かな?と思います。
ただ、病棟業務を知らないので・・・スミマセンよくわからないです。

看護師さんなど薬剤師以外の人は『今日の治療薬が一番シンプルで調べやすそうです。
医師で、『今日の治療指針2018年版』と連携させ薬と疾患をつなげるならば『治療薬マニュアル』の一択です。
両方とも購入すると値段は高いですが、それだけの価値はありそうな気がします。

詳しくは医学書院のウェブサイト

鈍器として気に入らない上司を殴るなら治療薬マニュアルが1番殺傷力がありそう(笑)

今回紹介した書籍

今回紹介した3冊の書籍です。
よかったらこちらのリンクから購入してね~~

医薬品集比較の続き↓

医薬品集の思わぬ伏兵!?ポケット判 治療薬UP-TO-DATEも比較してみた

2018.02.11

書籍だけでなく、Amazonでお買い物をする時には、やくちちのブログから飛んでいただけると嬉しいです。

医薬品集比較シリーズ

医薬品集の思わぬ伏兵!?ポケット判 治療薬UP-TO-DATEも比較してみた

2018.02.11

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4 件のコメント

  • 通りすがりの薬剤師です。
    面白い企画だと思い、拝見させて頂きました。
    味見の記事は細かいところまで記事にして頂いて勉強になりそうです。
    じっくり読ませてもらおうと思います。

    私は調剤薬局勤務で、実際に4種類の医薬品集を使ったことがあるので、
    少しコメントさせていただこうと思います。
    内容はやくちちさんの書いてある通りですね。

    治療薬マニュアルは一番詳細な内容が記載されているため、
    主に薬歴記載に使ってます。
    特にPlanの項目、投薬時に説明し忘れたことを見つけることができるので
    次回投薬時の確認事項をメモしておくのに便利です。

    今日とハンドブックは似たようなものですが、
    調剤時、投薬前の確認に使えると思います。
    スピードを求められる時(患者さんを待たせている時)なんかは、
    探したい項目が見つかりやすい印象があります。
    あえて差があるなら、
    今日の治療薬は、疑義照会などのDrと対応する時に、
    代替薬などの確認がスピーディーで、電話口で調べながら対応、とか・・・
    治療薬ハンドブックは、患者さん対応時、小児や妊婦授乳婦などの情報もわかりやすいと思います。

    治療薬インデックスの利点は
    先発品だろうが後発品だろうが、五十音順に掲載されていることです。
    情報は少ないが、「コレ何の薬だ?」って時にすぐに薬効などを調べることができます。
    余白もあるので、重要なことはメモってもいいかも。
    調剤室から離れて投薬する時、在宅の時とか持ち運びに便利です。
    在宅訪問時に、他科の薬があって、後発品とか名前から何の薬かわからない時とか、
    簡単な説明ができるくらいには調べることができると思います。
    以前は白衣のポケットに入れていける大きさだったんですが、
    最近は少し大きくなりましたね・・・

    私としては、3種類くらい薬局に置いといて、
    毎年どれかを最新のものに買い換えるような感覚でいいのかなぁと思ってます。
    2,3年くらい前のでも、新薬が入ってないだけで、結構使えますよ。

    長文失礼いたしました。
    色々な企画や味見、楽しみにしております。

    • 通りすがりの薬剤師さんコンニチワ!

      おぉ〜〜
      各種、医薬品集を使い込んでいらっしゃいますね〜〜素晴らしいです!
      まだまだ私は使い込みが足りていませんが、実際に手に取ると
      『医薬品集』というくくりでも内容が違うな〜と実感できました。

  • やくちち様
    はじめまして。
    通りすがりの薬局薬剤師です。
    いつもブログを楽しく拝見させていただいています。

    医薬品集の比較、大変参考になります。

    医学書院さんからポケットサイズの「Pocket Drugs 」というのが出版されているのですが、ご存知でしょうか?

    ポケットサイズで添付文書外の情報も一部載っているとの触れ込みがあり気になるのですが、その分重要な情報が薄かったりしないかが気になるところです。
    在宅メインの薬局で勤務するものとしては大変重宝しそうですが…

    • コメントありがとうございます。
      『Pocket Drugs』ですか〜初耳です。医学書院ということで、治療薬マニュアルと同じ出版社さんですね。
      今度、本屋さんに行ったらチェックしてみますね〜
      ポケットサイズは在宅では助かりますよね!!!

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    ABOUTこの記事をかいた人

    薬局に勤める平凡な薬剤師です。 大学を卒業してから12年間、町の調剤薬局で日々患者さんと触れ合ってきました。 コミュニケーションがうまく取れず怒られることも多かったですが、 最近では「感じがいいからこっちに来た」という有り難いお言葉を頂くまでに成長。 日々、地域の方の健康のお助けをしています。 そして2歳と1歳の父でもあります。