湿布の後発品は使用感が大切。シェア1位と2位のメーカーを使い比べてみました




当ブログで味見に使用している医薬品はメーカーからの製剤見本や自身に処方された又は購入した医薬品を使用しています。

また、医薬品を適正に使用するために医師・薬剤師の指示は必ず守ってください

以上の注意を守らずに使用して、健康に被害が発生した場合は、当ブログは一切責任を負えません。その際、治療が必要となった場合でも使用者の責任となりますので、使用方法には十分にご注意ください。

 

ロキソプロフェンテープ(後発品)のトップ2メーカーを使ってみた

ロキソニンテープの後発品を一切採用していない薬局も少ないと思いますが
既存のメーカーに不満があって切り替えようかな?って思っている薬局さんがあれば採用の参考にしてみてください。

湿布を採用する上で大切なポイントは使用感ですよね?
ということで自分の体に貼ってみました。

科研製薬と祐徳薬品の製品を両方とも貼ってみた

ロキソニンテープのジェネリックのロキソプロフェンナトリウムテープのシェアは科研製薬が首位、祐徳薬品が2位となっています(祐徳MRさん情報)

両社の製品を同時に貼る機会があったので紹介してみます。

ロキソプロフェンナトリウムテープ「科研」

ロキソプロフェンナトリウムテープ50mg「科研」

ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「科研」

先発品のロキソニンテープのパッケージに似せてジェネリック医薬品も青を基調としたデザインが多いですが
科研製薬のテープ100mgは緑のパッケージです。
(50mgは青系)
科研製薬はやはり先発品を扱うメーカーだけあってMR数は祐徳よりも多く
販売力・医療機関の訪問頻度では力を発揮しています。
まぁ祐徳さんも先発品のモーラスとか販売してますが・・・

ロキソプロフェンナトリウムテープ「ユートク」

ロキソプロフェンナトリウムテープ50mg「ユートク」

ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「ユートク」


祐徳のパッケージは50mg・100mg共通のデザイン水色です。
祐徳薬品はモーラスシリーズを発売していますね。貼り薬に対してはただならぬプライドがあるはずです。

今までは祐徳薬品と久光製薬の併売(デザイン違い)でしたが
2017年2月で久光製薬の「ユートク」屋号は製造中止になり「久光」屋号になりました。

パッケージの特徴は祐徳薬品の製品は袋を開けて湿布を取り出すときに
取り出しやすいなみなみカット」となっています。
過去になみなみカットについて書いた記事もありますので良かった読んでみてね。

特に高齢者なんかは「なみなみカット」の方が開けやすいかも?
(はさみで切ったら意味ないけどね)

うちの薬局でメインに採用しているのは祐徳の方です。
科研も患者さんの希望があって在庫しています。

科研と祐徳:薬価はどちらも同じ

どちらも薬価は同じです(2017年4月時点)
(括弧内は先発品)

  • テープ50mg:14.7円(24.7円)
  • テープ100mg:22.7円(37.9円)

ちなみに富士フィルムファーマ(屋号:FFP)だけ他社よりも薬価が少し安い

  • テープ50mg:11.9円
  • テープ100mg:18.7円
    知ってた?

一番違うと感じたのは???

鎮痛効果に差は感じられず

実際に両方とも使ってみて鎮痛効果に差を感じたら
鎮痛効果が高い方をお薦めしようと思ったのですが
貼った感じ両社ともあまり効果に違いはないと思います。

一番の違いは粘着力

両社の製品で一番違いを感じたのは粘着力でした。
腰と肩が痛かったので就寝前にそれぞれの部位に湿布を貼り寝ました。

  • 右腰:テープ100mg「祐徳」
  • 左腰:テープ100mg「科研」
  • 右肩:テープ50mg「祐徳」
  • 左肩:テープ50mg「科研」

貼付後12時間経過した様子ですが祐徳のテープはきっちりと張り付いています
寝返りなどで若干剥がれていますが科研のテープの方がより剥がれているのが分かりますか?

左が科研、右が祐徳

汚い背中でスミマセン・・・

私は長時間湿布を貼っているとかぶれてしまうので、もったいないですが半日程度ではがしています。

剥がす時の痛みは祐徳の方が強いです。
祐徳のテープは皮膚を持って行かれるレベルで剥がす時に痛いですね。
(特に二の腕とか皮膚の柔らかい部分)

科研のテープは若干皮膚が引っ張られる感じはあるものの
祐徳のテープと比べるとすんなりと剥がれます

腰の部分は嫁に剥がしてもらいましたが、やはり科研のテープの方が弱い力で剥がれたと言っていました。

※補足説明しておきますと、祐徳のロキソプロフェンテープは使い始めが粘着力が強くて、時間の経過とともに粘着力が低下し貼付後24時間とか、剥がす時点では痛くないように設計されているそうです。
なので、今回の貼付時間(12時間)は若干短いために痛いと感じた可能性はあります。
ただ、肌が弱くて早めに剥がす人も多いと思います。

まとめ

シェア1位は科研、2位は祐徳。
やくちちが使った限りは鎮痛効果に差は感じなかった。

「動いたり擦れたりすると湿布が剥がれちゃう!」と強い粘着力を希望する患者さんには祐徳のテープ剤がいいんじゃないか?
剥がす時の痛みを訴えるような患者さんには剥がしやすい科研のテープ剤がいいんじゃないか?

うちではメイン採用ではないものの正直なところ科研の湿布も悪くないなって印象です。
ただ、使用量からして全面切り替えはほぼ不可能なのでうちの薬局はそのまま祐徳でいきます。

スポンサードリンク


面白かったらシェアしてね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ABOUTこの記事をかいた人

薬局に勤める平凡な薬剤師です。 大学を卒業してから14年間、町の調剤薬局で日々患者さんと触れ合ってきました。 コミュニケーションがうまく取れず怒られることも多かったですが、 最近では「感じがいいからこっちに来た」という有り難いお言葉を頂くまでに成長。 日々、地域の方の健康のお助けをしています。 そして4歳と2歳の父でもあります。