オプジーボは画期的な薬なんだが・・・

スポンサーリンク




Pocket

小野薬品が発売しているお薬でオプジーボという抗悪性腫瘍剤があります。
発売当初は非常に限られた症例のみに使うお薬だったのですが、メーカーの適応追加の申請により
少しずつ色々な癌(現在使用できるのは根治不能な悪性黒色腫・切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌・根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
)に使用できるようになってきています。

米国での治験では、非小細胞肺がん、前立腺がん、大腸がん、腎細胞がんなどの固形がん、および悪性黒色腫(メラノーマ)を対象に投与する試験が実施され、
いずれも有効例が認められた。メラノーマや腎細胞がんでは30%近い奏効率(がんが消失または一定割合以上縮小した人の割合)を示したそうです。

従来の抗がん剤と比べると
①保険で使えるかは別として、がん種を問わない
②副作用が少ない
③末期でも効き始めたらずっと効き、再投与もできる、

という画期的なお薬である一方で非常に薬価が高いのが問題となっています。

20mgのバイアルで150,200
100mgのバイアルで729,849
します。 癌の種類にもよりますが、2~3週間に1度点滴をしないといけません。しかも1回に100~200mgも。

用法・用量としては以下の通りです。

1.根治切除不能な悪性黒色腫

化学療法未治療の根治切除不能な悪性黒色腫患者の場合 通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、
1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注する。

化学療法既治療の根治切除不能な悪性黒色腫患者の場合 通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、
1回3mg/kg(体重)を2週間間隔又は1回2mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静注する。

2.切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌 、 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌

通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注する。

※根治切除不能又は転移性の腎細胞癌が最近追加になりました。

癌の種類と体重によって使う量が変わるのですが、体重60kgの2.の肺癌の患者さんだと
3mg/kgなので、60倍して180mgを1回に投与する必要があります。
20mg4本と100mg1本だと1,330,649円お薬のお金がかかります。

これを肺癌の場合には2週間に1回の点滴になるので、年間で25~6回点滴する必要があり
およそ3300万円/年になります。
高額医療の対象になるので、実際の患者さんの窓口負担額はもっと少ないのですが
社会保険や国民健康保険等の保険者は7割ないし9割分を負担するわけで、
沢山の患者さんに使われたら保険者が耐えきれないのでは?というのが最近の話題です。

他の治療法・お薬を使った上でも効果がない場合の最終手段として使われているお薬なのですが
医療(医師)の面からみれば効き目のある薬を積極的に使いたいでしょうし、
医療経済の面からみれば、増大する医療費の中でできるだけ安い薬を選んでもらい、オプジーボを安易に選択するのは反対と言うでしょう。

人の命はお金では買えないのは紛れもない事実なのでし、
製薬メーカーとしても莫大な研究開発費をかけて製品化しています。その費用を回収しなければなりません。
研究費の回収が終わる前に薬価を大幅に引き下げてしまえば、新薬を開発する会社が減ってしまいます。

でも、健康保険が破たんしてしまっては元も子もなくなってしまいます。
どこでこれらの調和を保つのか?今後の課題となりそうです。

病院の薬価差益はわからないのですが、あまりに高額のお薬の薬価差益は非常に小さく設定されていると思います。

特に他の代替薬が無い場合にはメーカーも卸への値引きを少なくする傾向にありますし、

経済・経営の面ではそれほどメリットがないのではないでしょうか?

Pocket

スポンサーリンク



この記事が良かったと思ったシェアお願いします♪

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

薬局に勤める平凡な薬剤師です。 大学を卒業してから12年間、町の調剤薬局で日々患者さんと触れ合ってきました。 コミュニケーションがうまく取れず怒られることも多かったですが、 最近では「感じがいいからこっちに来た」という有り難いお言葉を頂くまでに成長。 日々、地域の方の健康のお助けをしています。 そして2歳と1歳の父でもあります。