AG(オーソライズド・ジェネリック)で売上高100億円突破しているのはどれか???




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【AGは「100億円時代」に、シェア向上の動きも】

日刊薬業にこんな見出しがありました。

【AGは「100億円時代」に、シェア向上の動きも】
製薬企業の2016年4~9月期決算から、売上高が年間で100億円の大台を見込めるオーソライズド・ジェネリック(AG)が複数あることが分かった。全後発医薬品に占めるAGのシェアも依然として高く、戦略としての価値が再認識されそうだ。

流石、有料の記事を書くだけあって、決算から推測するんですね。
私はお金払ってないので見出しの部分しか読めません。
読めないなら自分で複数あるという売り上げ100億のAGを推理してみました。

NDBオープンデータから強引に推測

手に入るデータで使えるものはNDBオープンデータです。そこからAGの伸びしろを計算します。
NDBオープンデータは平成26年4月~平成27年3月診療分に使用された薬剤の数量などのデータです。

【注意】NDBのデータと今年の4~9月の決算との間に大きなタイムラグがあるので、正確な予想ではないです。

まず、NDBオープンデータで院外処方(内服)の金額順に並べます。
AGの伸びしろが大きいものは当然、市場も大きい品目でしょうから、平成26年度で先発品(単一規格)の売り上げ100億円を超えているものを抽出します(以下の74品目

プラビックス錠75mg
クレストール錠2.5mg
ネキシウムカプセル20mg
オルメテック錠20mg
ジャヌビア錠50mg
ゼチーア錠10mg
ミカルディス錠40mg
リリカカプセル75mg
セレコックス錠100mg
エディロールカプセル0.75μg
パリエット錠10mg
エクア錠50mg
プログラフカプセル1mg
ブロプレス錠8mg
タケプロンOD錠15 15mg
アリセプトD錠5mg
シングレア錠10mg
バラクルード錠0.5mg
キプレス錠10mg
グリベック錠100mg
クレストール錠5mg
ユリーフ錠4mg
ザイザル錠5mg
グラクティブ錠50mg
ネシーナ錠25mg
オパルモン錠5μg
トラゼンタ錠5mg
ディオバン錠80mg
メチコバール錠500μg
アジルバ錠20mg
リピトール錠10mg
リリカカプセル25mg
アボルブカプセル0.5mg
アレグラ錠60mg
プレタールOD錠100mg
プラザキサカプセル110mg
エパデールS900
ミカムロ配合錠AP
イグザレルト錠15mg
メマリー錠20mg
サインバルタカプセル20mg
エックスフォージ配合錠
ユニシア配合錠HD
ブロプレス錠4mg
エビスタ錠60mg
イグザレルト錠10mg
ダクルインザ錠60mg
トラムセット配合錠
レザルタス配合錠HD
イレッサ錠250mg
アサコール錠400mg
セイブル錠50mg
リフレックス錠15mg
クラビット錠500mg
アジルバ錠40mg
ノイロトロピン錠4単位
テネリア錠20mg
レクサプロ錠10mg
フェマーラ錠2.5mg
スプリセル錠50mg
タリオン錠10mg
メトグルコ錠250mg
ハルナールD錠0.2mg
レグパラ錠25mg
イーケプラ錠500mg
ベシケアOD錠5mg
プレミネント配合錠LD
ムコスタ錠100mg
ロトリガ粒状カプセル2g
レミッチカプセル2.5μg
アリセプトD錠10mg
ベタニス錠50mg
スンベプラカプセル100mg
ノルバスク錠5mg

大分候補が絞られてきました

この中でAGが9月までに発売されているものは10種類

プラビックス錠75mg
ブロプレス錠8mg
シングレア錠10mg
キプレス錠10mg
ディオバン錠80mg
アレグラ錠60mg
エックスフォージ配合錠
ユニシア配合錠HD
ブロプレス錠4mg
クラビット錠500mg

以下の2点の仮定でAGの伸びしろを計算します

  • 平成26年度と今年が同じ使用量と仮定
  • 先発品が全部AGで調剤と仮定

現在のAGの薬価平成26年度使用量に掛け算したのが以下の表です。
6124478ab15ae92ce3e7ba59fcb3b396

プラビックス75mgなら現在も同じ数量使われているとして、先発と他のジェネリックも使用ゼロで全部AGのクロピドグレル錠75mg「SANIK」で調剤したら・・・?という仮定です。

この数字がプラスになるのは
 他の規格を合算する
 既にAGで調剤している分の数字を足す
逆にマイナスになるのは
 全てAGに変更することはありえない(多く見積もっても半分ちょっと?)

 

と考えてみると一概には言えませんが・・・
100億円を超えるAGが複数あるというのなら
クロピドグレル錠「SANIK」
カンデサルタン錠「あすか」
モンテルカスト錠「KM」

の3つではないでしょうか???
確かに、うちの薬局でもこの3つはAGでの在庫があります。
実際に平成26年度から今年の間に先発からAGに変更、もしくは新規でAG調剤ってどれぐらいいるんでしょうか?

あすかは4~9月での決算の好調具合と、KMは需要が多くて一部包装の供給が危なかった事を考えても妥当な線のような気がします。

どうなんだろう???

ジェネリックのシェアデータが出たら面白そうです。

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ABOUTこの記事をかいた人

薬局に勤める平凡な薬剤師です。 大学を卒業してから14年間、町の調剤薬局で日々患者さんと触れ合ってきました。 コミュニケーションがうまく取れず怒られることも多かったですが、 最近では「感じがいいからこっちに来た」という有り難いお言葉を頂くまでに成長。 日々、地域の方の健康のお助けをしています。 そして4歳と2歳の父でもあります。